アグレッサー・シックス

ウィル・マッカーシイの小説。休日移動時用として週末ごとに読み進めてきたが、良くない読み方だったのかも。読み終えてなんとも釈然としない印象が残る。 宇宙でミリタリーでファーストコンタクトでハードなヤツの筈だが、妙に安っぽくて単調だなあ……と思っ…

太陽の簒奪者

いやー実に面白かった。久々に読みたいSFが読めた感じがする。ネタのびっくり度はこの程度で十分。キッチリと宇宙戦争やってるところにシビれる。これが海外作家だと倍か3倍の厚さで背景やら政治劇やら恋愛話やら濃〜くつめこむわけで、実はそれはそれで読み…

フラッシュフォワード

写真は幕張。 ソウヤーせんせいの『フラッシュフォワード』読みました。人類全体の意識が数分だけ未来に飛んでしまったら、世界はどうなるか、未来はどうなるかを描く、まっことただしきSF(いま気付いたけど“SF”て携帯じゃ“メス”と入力するのね。牝ネコ)。 …

万物理論

人身事故で遅れ気味の中央線で、新宿に着くのをわくわくしながら待ってる。新宿着いたら11時までやってるルミネのBook1st.で、グレッグ イーガンの『万物理論』を買うのだ。何かを買うのがこんなにも待ちどおしいのは久しぶり。 そういえば夕方お出掛けした…

さいきん読んだ漫画

眼鏡の修理に20分もかかるってんで何か書こう。 こないだの漫画喫茶では『DEATH NOTE』も3巻まで読んだ。なんかネットで見聞きするほど夢中になれんかったな。字が多いわりに実はそれほどロジカルでないので。 毎週ちびっとずつ読めば良いのかもしれない。こ…

月刊言語

電車内で小説ひとつ読み終えたんで、インターバルにしばらく前に買って忘れてた『月刊言語 8月号』読んでるんですが、いや相変わらず専門誌ながら良い読み物ですな。 巻頭には言葉にまつわるエッセイが、いつも3,4本載ってるんだけど、たいてい4本載ってたら…

ファウンデーション

ベンフォードの『ファウンデーションの危機』をえっちらおっちら読んでる。面白かったので引用メモ。 『(人類は知能が発達して)胎児の頭部が大きくなっているでしょう。産道を通過するのが困難になるの。現在にいたるまで、わたしたち女性は、あなたのよう…

あなたの人生の物語

テッド・チャンの短編集。イーガンと並んで称賛されるが、ハードな説得力のあるイーガンのほうが好きだ。突き詰めたSF的思考のうえに物語を被せたチャン、突き詰めた科学的思考のうえに物語を被せたイーガン、というのは的はずれか。イーガンの『しあわせの…

散漫なアフリカ知識

本格的に読む本(SF)がなくなりカネもないんで、以前100円で買ってあったアルジェリア戦争の本など読む。こういう本は興味深いんだが、単発で読んでも、出てくる政治家やら文学者やら人物・背景がうまく見えてこなくて、けっきょく知識教養として定着しない…

この人を見よ

112ページまで読んだ。うわあ、すっげえおもしれえ! これSFちがくてごくスタンダードな文学だよ。人と神の。

ガンダムまんが

「ガンダムエース」というなんともビミョーなネーミングセンスのガンダム専門漫画雑誌(凄いジャンル性だ)があるのですよ。忘れた頃に発売される雑誌で、以前から安彦良和とトニーたけざきの漫画は文句なしに面白かったので立ち読みしてたんだけど、きょう…

マッカンドルー航宙記

チャールズ・シェフィールドの名著。ずーっと捜し求めてたけど遂に発見&即購入。噂にたがわぬエエ内容。ニーヴンをもっとドライにしたにおいがする。読んでやっと気づいたが、マッカンドルーって名前、マクアンドリュー(McAndrew)なのね。

20億の針

かの有名なハル・クレメント、実はまだ読んだことなかった。小説切れで入った古本屋にこれだけあったんで買ってみた。 感想。じっつに読みづらかった。なんだこの句点ばっか入った翻訳は。中途半端に砕けた言葉遣いは。原文の雰囲気を再現し様としてるのか?…

アホでマヌケなアメリカ白人(マイケル・ムーア)

この本とか、『ブッシュ妄言録』とかが、日本や韓国でブームになってるのは、どうも気色わるいなあ。あの売りかたは、なんか「ホレみろやっぱアメリカは異常で病んだ国じゃねえかハハハ」てな感想をもとめられてるみたいで。 アメリカ白人については、ああい…

神々自身

アイザック アシモフの“復活”作品とのことで、ネビュラ・ヒューゴー両賞を獲ってるんだが、これはつまらんかったなあ。ジョン クレイマーの『重力の影』に似たつまんなさを感じた。アシモフが遂にこういうモノ書き出したってことに対する受賞なのかと勘繰っ…

航路

コニー ウィリス著。棚からぼた餅的に図書券が手に入ったので久々にハードカバー大購入だっ。 感想。わたしは文学にも文学史にもとんと疎いタダの翻訳SF読みですが、この非常にテンポの速い文体というか構成……つまり、テレビドラマの ER のような雰囲気は…

惑星そのものをアリの如く焼き殺す

きのう感想文を書いた小説には固体水素を使ったダイソン球天体がでてきた。太陽の周りを全て固体で覆い、太陽のエネルギーを100%利用可能にするアイディア。ニーヴンの小説にもリング状の不完全なものが出てくるし、スタートレックでは一応映像化もされてる…

知性化の嵐2−戦乱の大地 上下

ディヴィッド・ブリンのSFシリーズ最新作。知ってる人は全部しってるやろから知らない人向けに説明すると――独自の技術でチンパンジーとイルカを知性化し、あまつさえ恒星間宇宙に進出した人類は、そこで超古代より知性化によって連綿と続く銀河文明と接触す…

さよならダイノサウルス

なくしたと思ってた本がひょっこり出てきたので一気に読んだ。占星師アフサンの遠眼鏡と同じソウヤーの作品で、感想もほぼ同じ。こんなに薄く、話もえらくドメスティックなのに、こんなに壮大なネタがテンコモリや。物凄い速さでルービックキューブが組み合…

翻訳SFファン度調査

翻訳SFファン度調査。250冊中41冊だった。まあこんなもんです私の読書率なんざ。ひとつ意外だったのが、ディプトリー Jr. を結構読んでたこと。どれも結局面白いとは感じられなかったし、だいいちちっとも内容を覚えてないのだが。たぶん理解できなかったら…

クリプトノミコン 1-4

読んでからずいぶん経ってしまった。とりあえずひとこと、書いとこう。この小説、或いはスティーブンスンの芸風に、いちばん似ていると思うのは、アニメ 『ザ・シンプソンズ』だ。はっきり言ってストーリーの筋とか、オチとかはそれほど重要ではない。要は一…

言の葉の樹

長距離バスに乗るのに手許に一冊も本が無く、あわてて近くの書店で買った一冊。作者はファンタジーシリーズ『ゲド戦記』で知れた アーシュラ・ル・グィン。カッコイイ名前なんだが、なにしろゲドはおろかナルニアすら拒絶してしまった自分にとっては、怖い響…

グリーンマーズ / ロボット入門 / 歴史学の方法

まずはさんざんゴネたKSRのグリンマーズ、流石にもうかなり前に読み終えてたんだけど、とりあえず報告しいうことで。非常に面白かったです。浸れました。前作よりダイナミズムに欠けるけど、地に足のついた自然描写、政治描写、人間描写が見事に折り重なって…

占星師アフサンの遠眼鏡(ソウヤー)

びっくりした。こんなダイナミックな物語だったとは。しかしじゃあどんな物語だと思ってたん聞かれたら、まあなんも考えてなかったんだけど。だって表紙にやたら目がキリッとした恐竜が手に紙と望遠鏡携えてるリアルな絵があって、なんやろなコレは妙ちきり…

エンディミオン

あーちくしょう。買いなおしてもうたグリーンマーズ下巻。1000円以上すんねんでアレ。今週はもうテレビブロス買うのも無しじゃ! てなわけで某ターミナル駅の巨大書店でいまだ平積みされているグリーンマーズ上感3冊の隣りがぽっかり開いているのを見かけた…

ダイアモンド・エイジ / あ・じゃ・ぱん! / 摘録 鸚鵡籠中記

買ってしまった。カネがロクにないのに、スティーブンスンの ダイアモンド・エイジ の単行本定価3000円を。だって前作 スノウ・クラッシュも単行本で買っちゃったし。んですっげー面白かったし。だから新作待ちに待ってたわけだし。 で、感想。うー実を言う…

土田世紀

前々から思ってるのだが。 『編集王』などで知られる漫画家の土田世紀という人物。あのペンネームは「膣だ性器」というダジャレから採っているのではあるまいか。 最近その疑念がことに強くなってグーグル検索などをしてみたものの、こんなに単純なダジャレ…

坂田健悟読書史上最大の危機(変革への序章、タクラマカン等)

図書館に行ったらたまたま昔書評で見て読みたいなあ思てた本があったんで借りてきたが、4時間後に返してきた。無理だ。今の私にこれを読むのは。まずいま目の前にある 変革への序章上・下(ブリン) タクラマカン(スターリング) グリーンマーズ上・下(KS…

読書量

読書量が落ちた。それどころかテレビ作品の視聴量も落ちた。かなり辛い。心の文化水準が落ちて行く。 高品位の英米製テレビ作品はテープに20時間近く録り貯めされたまんまで、もうどこに何が記録されてるのかわからん。『ウェストウィング』は結局いちども観…