知性化の嵐2−戦乱の大地 上下

ディヴィッド・ブリンのSFシリーズ最新作。知ってる人は全部しってるやろから知らない人向けに説明すると――独自の技術でチンパンジーとイルカを知性化し、あまつさえ恒星間宇宙に進出した人類は、そこで超古代より知性化によって連綿と続く銀河文明と接触する。“親”にあたる種族が無く蔑まれる人類は、列強種族の陰謀作術に翻弄されつつつつも懸命に生き延びようとする――というのがベースライン。『サンダイバー』は人類と異星人が混在する状況でのファーストコンタクト+密室殺人事件。『知性化戦争』は知性化されたチンパンジー社会と伝統的銀河社会を対比させつつ織り成すアドベンチャー田中啓文も真っ青のトンデモないダジャレ小説。『スタータイドライジング』は同じく知性化されたイルカ達を主人公にし、人類と銀河文明のはじまりの謎を絡めたたアドベンチャー。で、このイルカ小説でぽーんと投げ出された巨大な謎に終止符を打つべく、ブリンは新たに巨大な3部作を書き上げたわけだ。その第2部が本作。

感想。熱い! 熱すぎる。燃える展開だ。初見ではもう分厚くて分厚くてヤんなっちゃう本なんだが、既にコレと同じ分量のものを4作こなしてるとちーとも苦にならん。同じ事をなんどもなんども事細かに読まされてるわけだが、飽きるどころかますます本シリーズの世界観に愛着がわいてくる。まあニーヴンのノウンスペースにしろ、谷の航空宇宙軍史にしろ、ちょっとアレだが『スタートレック』にしろ、構築された巨大かつ未知なる世界にはひどい中毒性がある。が、それを差し引いてもこの熱さは何だ。

それは、ノウンスペースでも航空宇宙軍史でもスタートレックでも敢えて与えられなかったものが、ここにあるからだ。それはひとつのエンド。究極のクライマックスだ。過去数千ページに渡ってバラ撒かれたこの宇宙の“設定”が目の前に次々と現れ、影響しあうことによって、巨大な宇宙の中の小さな人々の群像劇であったモノを、ひとつに織り纏めて加速させ、巨大な神話へと変貌させて、宇宙そのものをクライマックスに導いてゆく。これが熱い。この熱さが延々1000ページを超えて継続する嬉しさよ! ディヴィッド・ブリン先生ありがとういつも長い長い小説を書いてくれて……(心底)。

そしてこのアザとすぎるエンディング。読後のこの待ち焦がれ感は、『スタートレックTNG』の名エピソード『浮遊機械都市ボーグ』の前編以来だ。あと1年も待つのか……。期待と同時に、底知れぬ恐怖が……。もしボーグの後編みたいにコケたらどうしよう……。こんな熱い熱い狂ったように書いた上で……。

  • 朝シリアル。
  • ロッテリアの松茸バーガー。ハンバーグの上にタレにどっぷりつかったスライスがぺろんと乗ってます。……意味、あるの? ていうかどうして「しめじバーガー」を作らない? どうせロッテの会長が牛100頭と引き換えにもらってきた北朝鮮の安松茸だろ!(そりゃヒョンデの会長か)香りが無いなら味しめじで行けやっ! ああ、しめじで作っても味が消えちゃうから本格的に意味ないのか。ならネームバリュだけは残る松茸でやった方が賢いわな。
  • 夜オムライスっぽいの。

なんかロッテリア馬鹿にしてるようですが、基本的にマクドナルドよりロッテリアが好きですわたし。