原作逆転映画

未来。月に追放されていた犯罪者たちが反乱を起こした。犯罪者のリーダーは巨大な月の岩を地球に落下させ、爆心地にいた僕の両親は殺された。
僕は軍の攻撃部隊に志願し、片道の燃料しかない宇宙戦艦で月に向かった。戦艦は攻撃されたけど僕はなんとか奴らの本拠地にたどり着き、地下深くの司令室を目指した。
果たして敵の首謀者たちは、なんと一台のコンピュータによるホログラムだった。生身の敵も、このコンピュータに洗脳されていたのだ! 激闘の末、僕はコンピュータを沈黙させることに成功し、しかし帰るすべもない僕は、ひとり月の洞穴に姿をくらますのだった……。
という映画のシノプスを、むかし『スターシップトルーパーズ』を観たとき考えた。あの映画は原作小説のヒロイズムがグロテスクに逆転した作品だったけど、あれがアリありならこれもアリかな、と。
原作小説はハインラインの『月は無慈悲な夜の女王』。久々に読みたいな、あの月独立に賭けた人々とコンピュータの、熱い友情物語を。