上野 韓国焼肉『とんちゃん』

インチキ職場のヒトにとつぜん焼肉が食べたいと言われ連れて行かれたんだが、おっそろしく旨い韓国焼肉、サムギョプサル専門店だった。まさに本格派、2001年にソウルは新村で喰いまくっていたあの味だ。
厚手のアブラたっぷり長いバラ肉を、傾いた鉄板の上にのせると、アブラが適度に流れ落ちてカリカリホクホクに焼ける。ついでに下流にはキムチを乗せておいて、アブラを吸って焼けたキムチもいっしょに食べられる。塩とごま油のタレにつけるのが基本だけど、牛カルビなんかと同じようにサンチュにのせて、焼きキムチ、ネギ、ニンニク(生!)、青唐辛子(生!)を重ねてちょこっとコチュジャンをつけて巻き、もしゃっと一口に入れるともう今までの焼肉には戻れなくなる。シャクシャクの生野菜にニンニクのひりひりとはじける香りとゴリッとした食感、そしてあふれる肉汁につつまれ、しっかりした肉の歯ごたえが来る。非常にシンプルな手段で、異なる素材のよさをそのまま引き立たせ、これだけの厚みのある味に昇華させてみせる韓国焼肉。改めて凄い。ここ6年間忘れていた本当の味を、取り戻した。
生ニンニクなんて絶対たべれないと言ってた女の子も、最初はちょっと生焼けにしたのから始まり、いつしか生でもガンガン喰えるようになる。なんだかテレビで紹介されたらしいが、そんなことは関係ない。本当に旨い焼肉を食べた。