マックグリドル

gasoline2007-03-24


インチキ職場のジュースの自販機に缶のウィルキンソンが入って、時ならぬジンジャエール・ブームが。それはいいんだが、それまで入ってたバヤリースのオレンジが消えてしまったのが痛い。あれが朝食だったのに……。缶のウィルキンソンは心なしか甘口に感じる。

朝食といえば、マックグリドルにハマってる。10時前に外で朝飯の余裕があれば目はマクドナルドを探してる。今月は2回食べたが、本当に中毒性のある食べ物だ。
マフィンの代わりにシロップを練り込んだパンケーキで卵とソーセージを挟む。まぁカナダあたりではソーセージだろうがハムだろうがメープルシロップは基本らしいんで、向こうじゃ当たり前の味なんだと思うが、この組み合わせを知らない人間にとっては、これは悪魔的な天才の発明に見える。
紙包みをひらいた瞬間から、そのしたたる“てり”と濃密な匂いにドキドキする。思い切りかぶりつくと、口の中に卵のコク、肉の脂、シロップがいっきに溢れ出し、パンケーキをつなぎにねっとりと絡み合う。とても甘く、とてもしょっぱく、とても脂っこく、とてもやわらか。これは味ではない。純粋な快楽の津波が、神経中枢を刺激するのだ。あまりに濃厚なこの咀嚼物、原始の海に放り込んだらそこから生命が生まれるんじゃないか。
確か『シンプソンズ』で、ホーマーがマックの過剰にごってりグーイーな朝食コンボを見てみにくくよだれを垂らすシーンがあったが、まさにそれを地でいく商品だ。メガマックといい、大陸基準の食料が何の抵抗もなく受け入れられるようになったのを見るにつけ、ああやっぱり人類みなきょうだいだなぁ、と思う。この食べ物を否定できない自分が愛おしくて仕方ない。

関係ないが、西武線に貼ってあるライオンズの広告のむずがゆさといったらない。「ファンはスカウトにも見つけられない即戦力だ」。即戦力、ねぇ……。選手紹介のポスターも「今年の目標」に加えて「女性のタイプ」が入ってて素晴らしい。

写真はどっかの路地裏でたまたま遭遇した改装中のビル。ネオンや観葉植物を多用したテナントの装飾とマッチして、まるで最初からそうだったような見事なやぐらっぷりだった。