ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟

ネットを見てたらどうも観たい気が盛り上がってしまい、『40歳の童貞男』は19時からの約束だったんで、その直前の回にひとりで観てしまった。まんぷくまんぷく

映画ではハヤタら昔のウルトラマンが、人間に身をやつして、いま、この世界で生きているという設定。それを考えた時点で 、この映画の勝ちは見えていたのかもしれない。

既に老人となったハヤタが、直截に人間への好意と衰えぬ好奇心をあらわし語る、「我々は今でも学んでいる」という言葉、そして「ウルトラマンは神ではない、救えない命もあれば、届かない想いもある」という言葉は、素直に心に染み入る言葉だった。

そうか、子供の頃見ていたウルトラマンというのは、そういう存在だったんだなあ。いや無論、放送当時はそこまで意図されていなかっただろうけど、なんというか、まるでジグソーパズルの一番重要なピースが埋まったような感動だ。

あとはもう、いいんじゃないの? ウルトラ兄弟がみんな黒目付きだったり(CGでもなんでもいいから消せよ)、テンペラー星人 は顔は綺麗にリファインしてるのに体型はそのまんまの不恰好だったり、そのテンペラー星人が最弱の咬ませ犬だったり(一度倒れてもぜったいラストバトルで復活すると思ってた)、毒入りコーヒーとかウルトラマンの初期タイプ造形とか行き過ぎた 懐古ネタが鼻についたり、神戸のパニック描写が足りなかったり、最終決戦のロケーションにスケール感がなかったり、まあ、いいんじゃないの?

冒頭の防衛隊の架空の戦闘機が神戸空港に着陸するシーンは良い合成だったし、ウルトラマンタロウの登場やストリウム光線に胸をときめかせたのも確か。やっぱり子供心にはタロウがいちばん好きだったんだと再確認した。ゾフィはいいから、あのタロウBGMのままもうちょっと闘ってくれればよかったのに……。