セーラー服を脱がさないで

夕方。ビデオを返しに行くだけのつもりが、物凄いタイミングで電話がかかってきてそのままカラオケ。

セーラー服を脱がさないで』、憶えていますか? 確かおにゃん娘クラブのデヴュー曲で、僕ぐらいの世代のひとは小学生時代の超有名曲ということになる。ところが大抵のひとは曲名とメロディは憶えているのに、肝心の歌詞は憶えていないと思う。今回これを聴いて、憶えていない理由がわかった。小学生には理解不能だもん。この歌詞。

「友達より早くエッチをしたい……」「週刊誌みたいなエッチを……」「男の子はそのとき……」「バージンじゃつまらない……」「嫌よ駄目よこんなところじゃ……」「スカートまで捲くれちゃう……」「オバンになっちゃうその前に、おいしいハートを……食べて!」

……恐るべきはおにゃん娘。なんと自由な時代だったことか。歌い終わったヒトたちも半分引き気味だった模様だが、なにげにボソッと「何なのよオバンって」と呟いたのが怖かった。



しかし考えてみれば、高校生の性衝動を表現した歌で、“オバン”が出てくるのは理解できる。80年代は情報の氾濫が若年層のセックスへの関心を喚起した一方、社会的なセックスの習慣として『女性の結婚適齢期』が確固に設定されていた。今では信じられないことだが、24歳が“タイムリミット”とされていたらしい(クリスマスケーキという表現があったそうだ)。結婚=オバサン化ととらえれば、高校卒業からたった6年しか、女性には“若さ”の猶予が与えられていないことになる。とすると、『セーラー服を脱がさないで』は、そんな結婚適齢期=24歳説が消滅する直前の、文化の暴走の末に現れた、哀しい女性の歌なのかもしれない……。というのは勢いだけで書いた冗談である。


  • 朝食べず。
  • 昼ドーナツ。ぐわあもう半額券くれなかった! 野望2日目にして潰える。
  • カレーうどん