瀋陽駆け込み亡命

やー駆け込み亡命事件。久々に、というか日本外交では初めて、ドラマチックで面白かったなあ。北京政府はカンペキに逃げの態勢に入っている。「日本の今回の態度は戦後かつて無いほど高圧的だ」と言ってるが、これはマジでそう感じてるんだと思う。怖くてうろたえているのだ、いままでの外交のあり方関係が変化してしまうのを予見して。

しかしその変化の理由は、単純に日本が頃右化しているからじゃあない。実は、中国自身にあるはずだ。文革から四半世紀、中国が経済的に力がつき、政治的にも「マトモに話せる国」になったからこそ、日本は無意識にその対応を変えつつあるのだ。弱い犬ほどよく吼えるのは、外交ではある意味、的を得た比喩だと思う。ピョンヤンはいまも吼えている。北京もいままで東京に吼え続けてきた。初めて東京から吼えられたというのは、まさしく中国にそれだけの力があることの裏返しなんだから、北京は喜ぶべきなのかもしれない。