春の訪れと怪報道

しばらく経ったうちに、オークランドはついこないだ咲き始めたと思っていた梅の花やこぶしの花が、どこでも満開。久々にタマキドライブからミッションベイのあたりをドライブしてきましたが(もちろん運転は他人が)、すっかりええ陽気でございます。海は青く、岩肌は白く、立ち並ぶ洒落た店々も道の向こうに見える都心のビルも輝いて、ニュージーってこんな綺麗なとこやったんかなあ。

さて。新聞見てびっくり。ニュージーランドイスラム系犯罪組織が、シドニーの原子炉テロ計画だとか。こっちの警察が発見したそうな。なんやそれ。つうかイスラム系犯罪「組織」って、そんなもんこの小国に存在してたんか!? びっくりしてチェックしたら、日本のウェブニュースにも「NZからの報道」として載ってるし、CNNやBBCでもトップニュースで流してた。

ニュージーランド・ヘラルド紙が誇らしげに「ワールド・エクスクルーシヴ(世界的特ダネ)」として書くには、摘発されたこの組織は不法移民で入国したアフガンの元民兵で構成され、イスラム過激派テロリストの黒幕ラディンの配下で、不法移民や広域犯罪を取りしきっていたという、すっげえ組織らしい。そして写真には武装したタリバーンだかどこだかのアラブ人民兵が。ってその写真、ハッキリ言って事件とは直接なんも関係ねーだろ。なーんかヤな感じがする。

だって、日曜になると「おやすみでーす」言うようなこの国の超のんき警察ですよ? いったいどこまで信頼できる調査および情報の公開ができてるのか。そして普段はロイターの記事ばっか垂れ流してるド田舎の新聞ですよ? マトモな情報収集と事実認識ができているのか? ぜーったい、大ニュースに舞い上がっちゃって、浮き足立った大げさ記事書いてると思う。田舎もんだから。実際のところオーストラリアの当局は大して問題にしていないらしく、この辺の食い違いが実に怪しい。

しかし例え田舎の小国とはいえ民族混交社会のこの国で、最大部数を誇る新聞が、あの記事・写真はホント、ちょっとヤバいんじゃねーかと。まあ、これでホントにテロが起こっちゃったらこっちはぐうの音も出ないわけですが。これが田舎の新聞社の世界的恥さらしで終わることを祈ります。

ところでどーでもいい話。ターゲットになった(とされる)単体の発電器は、こっちでは「ルーカスハイツ・リアクター」と呼ばれてる。ルーカスハイツは所在地の名。リアクターの正しい訳は恐らく「反応炉」で、海外では核分裂核融合も、ついでに物質・反物質反応もマイクロブラックホールもいっしょくたに「リアクター」と呼称される。ぜんぶ「反応」だからか。


  • 朝コーンフレーク。
  • 昼チョコレートケーキ、ミッションベイの有名なチョコレートショップ "Death by Chocolate" (通称デスチョコ)にて、いちばん安いチョコケーキは生クリームとベリーソースがたっぷり付きケーキ底のクッキーもフルーティで個人的には食べられるほう、もうひとつ頼んだ「ラテン・ラバー」はチョコレートとしては美味いのかもしれんがやはり甘すぎる。
  • 夜フードアリーでマレーシア料理「プラウン(海老)・ミー(麺)・スープ」、粗雑な作りは値段相応致し方ないとして、咽るような辛さと表層だけ米麺を使って下は粗雑な小麦麺という構成には非常に憤慨。