風が強い日は結構寒いオークランド。

夜中の3時頃、電話で起こされた。もやーとしながら英語で言うと、日本語で「もしもし」と来る。聞いたことのない女の声。

「あのー、アパートのドア、壊れちゃってて開かないんですけど、中から開けてもらえます?」

……確かにこのアパートの電磁ロックはしょっちゅう壊れて、そのつどどこかの部屋のひとがインタホンで呼び出されて開けに行くんだけど、しかしこの時間に。しかも誰だよアンタ。このアパートに住んでる日本人て、僕と最上階の某さん&某さんだけじゃなかったんか!? ていうか何で8号室に日本人が住んでるって知ってるんだよ!!

少々気味悪がりながらもほっとく訳にもいかんので降りていくと、この5ヶ月で見た事もない日本人の女が、白人の男と一緒に立っていた。ほんとに誰なんスかアンタ。月曜日の夜中3時だし。酔ってる様子もないし。「あ、起こしちゃいましたね」ってそりゃ寝てるだろフツー夜中の3時にゃよォ!

引っ越し当初はあれだけ快適だったアパートなのに、だんだん、妙な歪みが出てきたような気がする。主に人間面で。