ロシア原潜事故、発生から10日目にして、絶望的な結果となったことが確定。BBCでもCNNでもスペシャルリポートを流しっぱなしだったけど、観続けていてホント、胸が苦しくなる事故、いや事件だった。

しかしこの事件には、実はもうひとつ視点を持ってたりする。この事件、僕はSF関係の「深宇宙での宇宙船の救助活動」のケースを夢想してしまった。小説はふれない(怖くて触れられない)けど、テレビ作品では、スタートレック的な宇宙をそのまんま近未来の海洋に置き換えたSFシリーズ 『シークエストDSV・2032』(ロイ シェイダー/マイケル アイアンサイド主演) があったし(超駄作だが)、また医療SF『マーシーポイント』は短命だったが、まさにこういった事件がテーマになり得た。こんな作品を見てるから、ついつい考えてしまうのだ。これ、深宇宙にしたらそのまんまスタトレのエピソードになるじゃん。それもとびきりハードなヤツ。

特に背後の国際関係はドキドキでしたね。軍事機密に関わる情況の詳細を秘匿しつづけるロシア、人道援助がなかなか受け入れられないヨーロッパ各国、一歩距離を置いて沈黙をまもるアメリカ。……これってそのまんま、クリンゴン、惑星連邦、ロミュランみたいな。また時間が経つにつれて(つまり生存の可能性が薄くなるにつれて)救助の方針が緊急性より安全を重視した方向に変化してゆくというのは、人間性をねじ伏せる残酷な現実を見せつけられた感じで、目から鱗だった。そして10日後の結末。現場の救助スタッフ達の直面した無力感と憤りは、画面を通して断片的に見守ってきた人間にも、重く苦しい感動を与えてくれる。

……そんなことを、考えてたのでした。犠牲者の冥福を祈ります。


  • マクドナルドでマフィンコンボ。
  • 昼びんぼうソーセージ。
  • ナシゴレン、フードアリー2階のマレーシア料理にて、スパイシーで好吃。