バトルスター・ギャラクティカ シーズン1-5『帰還不能』

ネタバレがっつり。


――サイロンとの戦闘の末、衛星に落下したカーラ。バイパーは大気圏突入の衝撃で喪失し、残された酸素は僅か。厚い大気に覆われた広大な衛星で、彼女はひとりさ迷い歩く。一方ギャラクティカでは、カーラを失いたくないアダマ艦長が、衛星大気圏内にバイパーを降下させての捜索を強行させる。しかしそれは艦をサイロンの襲撃に対して無防備にし、貴重な燃料を浪費することにほかならず、彼の行動はロズリン大統領らの反感を招く――

クリフハンガーの後編。極限状況からの“帰還”にテーマを絞ったサスペンスなんだけど、しかし、その脱出の方法はちょっとさすがに、ご都合主義が過ぎるようなモニョモニョ……。

  • えぇっ中身はバイオニクル? ベーススターでは真空中に暴露したまま格納されてるような生態で? えぇっ生命体なのに人ひとり入るスペースが? えぇっ紐ひきゃ飛ぶのか! どんなカラクリ生命体だよぉ…。
  • あとまつさえ何の説明もなく大気圏再離脱。まあ見るからに反重力推進使ってるし、ジャンプ機構も備えてるんだから設定上は問題ないんですが、ちょ、ちょっとリアリズムが……。
  • いつ書いた! と誰もがツッこんだアレは、どうもペンキではなく救命テープを貼り合わせたもののようです。
  • カーラの“マジメ”な飛びっぷりが実にキュートでよろしい。レイダーのおしりを振るカーラ、それにあわせてバイパーのケツを振るリー。CGIなのに二人の人格が見える良い演出。
  • レイダーの実物大モデルはCGIに比べてちょっと作りが不細工だよね。ディティールが少ないし曲面が多いから作りづらかったのかな?
  • 次第に見ごたえが上がってきたのが、サイロン占領下のカプリカ編。今回「トースター」を使ったらサイロンに襲われるという爆笑の展開。旧シリーズのサイロン兵が皮肉屋の視聴者から「トースターみたい」とからかわれてたのが、今シリーズではオフィシャルに「人類はサイロンを卑下してトースターと呼ぶ」という設定に。
  • 今回ロズリン大統領がコロニアル・ワンで触った写真、ギャラクティカパイロット待機室にも飾られていて、出撃の際にみんな触る習慣になってる。Battlestar Wikiによると、"Lest We Forget"(追悼記念みたいな意味)で、アエリオン植民地がサイロン核攻撃を受けた瞬間の写真だそうです。911グラウンド・ゼロ星条旗の写真みたく、コボルの人々が心に刻むべき写真として使っているとか。

次回、アメリカドラマと言えばコレがなくちゃあ始まらない! 裁判(尋問)編です。