ウルトラマンメビウス

今回のエピソードはさして面白くなかったんだけどそれはそれとして、気が付けばこのTVシリーズに信頼を置いてる自分がいる。ウルトラマンが“超越者”、“神”というイメージから離れることで、物語がこうも新鮮に感じられようとは。言うなれば、これはウルトラマンルネッサンスやー!(彦摩呂氏談)
前回の宇宙人来訪エピソードは、コミカルな作品ながら随所にまっとうなSF用語・演出を散りばめてるところに芯の太さを感じて好き。冒頭の宇宙人が突然出現するところも、『転送』という言葉を使ったら一瞬でスタートレックの逆パターン・ファーストコンタクトに。面白い。
前回も、以前のミクラスの回も、ラストにはシンプルながらストンと心に入る言葉が来て、エピソードを爽やかにまとめていた。ウルトラマンを近しい異星人と定義したからこそ、素直な感動をもたらすエンディング。
物語がヒトの側だけ、ウルトラマンの側だけで閉じてしまわない。ヒトとウルトラマンとが相互に影響して、それぞれ前に進んで行くのが見えるというのが、すごく心地よいのだ。