ブロークバック・マウンテン

カウボーイふたりの、20年に及ぶ愛、というか人生の物語。とてもよかった。

この時代、この舞台、そしてゲイという設定でなければ、ふたりの愛と人生を、こうも描けなかっただろう。ああ、ああやって恋に落ちたら、こうなるだろうな、こういう人生を送るだろうな、という風に、ロジカルに入って共感できた。

実はいちばんグっと来たのは、ふたりの物語でなく、冒頭の羊を追うシーン。これは途方も無く美しい。アメリカは広いなあ。

悪趣味なので、最近多い“映画館で観客が感想言う”型コマーシャルをこの映画で作ったら、と想像してしまった。20代の女性ペアが「もう超泣けました! 涙が止まりません!」とか、女子高生集団が「ブロークバック・マウンテン、サイコー!」とかいうやつ。