BBCワールド

イラクの国連HQへの爆弾テロを、ずっと特別番組で流している。爆発の瞬間を内部から撮っていたのはBBCNHKのようで、CNNはNHKのものを使っていた。パレスティナの時もそうだったがBBCは中東系のニュースに熱心だ。経済よりも純粋に国際政治に関する問題を強く取り上げてくれる。

HQにいた国連特別代表セルジオ ヴィエイラ デ メロの安否を気遣う国連スタッフのインタヴューなどを流していたが、その直後に、彼の絶命の確認を流すことになってしまった。辛い話だ。テレビで彼の立派過ぎる経歴と、動いている健康な彼の絵がでて、はじめて、あそこではひとが斃れているんだ、ということが実感でき、純粋な悲しさを感じることができる。

いや、伝記にできるぐらいの人物に、ライブで悲劇の幕が降りたことで感情を動かされてるんだから、やっぱりイラクは画面の向こうの物語でしかないってことか。

国連で殉職した人というと、ウ タントぐらいしか知らない(ヘンな名前だから憶えてるだけだ)。デメロという人のこと、忘れたくないなあ。コソボ東ティモールで活躍した、国造りのプロ。55歳。でもあさってぐらいになれば、忘れちゃうのかな。

なんか腹立たしいのが、CNNの報道。BBCがブレーキングニュースで彼の事を伝えてるとき、CNNはまだ投資家情報などを流してた。死んだんだぞ。デメロだけじゃない。あんたの国のしたことのあと始末をしてくれてる人たちが、いっぱいいっぱい死んだんだぞ。それなのに、少しは敬意をはらってあげなきゃ、むくわれないじゃないか。

CNNはアメリカ政府や国民の代表じゃないし、まあ考えてみれば個人の命とその影響について無駄な評論をだらだら流してるより、すこしでも経済動向を見極めて投資を促進し景気を良くするほうが、結果的にイラク復興のためになるだろうけど。なんか、納得できない。

ああ、早く寝なきゃ。