テレビ:報道2002

医療改革による病院の株式会社化・医師看護師の派遣の容認・薬品の一般薬局での販売拡大に反対する日本医師会のヒトが叩かれてたわけだが、これはヒドいなあ。いや日本の最長寿は現在の医療で保たれてるって医師会のヒトの発言も軽率だが、「じゃあ株式会社化したら平均寿命が下がるってんですか!?」て司会のツッコミは輪をかけてアホに聞こえる。それこそ極単純に『改革反対=悪』にしてるだけじゃん。
医師会のヒトの言い分は「いまのアメリカみたくしちゃう改革なら、現状維持すべきだ」ってことじゃないの? 無論その前に既存権益の保守とかそのテの理由はあろうとも。ERで流れ作業的に治療されて追い返されるだけのビンボー患者。かと思えば高等医療を目指して作られた病院株式会社は採算がとれず身売りを繰り返し、そのたびに病棟が閉鎖されたり医師が解雇されたり(このヘンは『ER』や『シカゴホープ』を観よう! と宣伝してみる)。派遣の看護師がミスしたり、マツキヨで強い薬品買って事故が起これば、それを真っ先に叩くのはこのテの報道番組じゃないのか。
郵政改革の時に実際は大失敗のニュージーランド郵政民営化を内情もしらずに「モデルにしよう!」なんて言ったヒトもいたけど、日本の改革って、ありがたいことにせっかく後手にまわってるんだから、先例の失敗にまず学ぶカタチにしてもらわないと。ただの後追いマネっこなんてダサいことはやめていただきたい。
まあ官僚のヒトはアホちがうんで、株式会社化も巧くいくだろうとは思ってるけど……やっぱり、医療施設と競争原理が根本的にマッチしてないんじゃないかという疑問はぬぐい切れない。