ねぐせユニヴァース

最近いろいろあって髪の毛を中途半端に短くしたのだが、後頭部にやたらとねぐせが出る。いままでわりと長髪だったから気づかなかったのか? いや帰国する前も短かったがこんなことはなかった。そういえばニュージーランドに行った最初の年も、よくねぐせが出てたな。なんでやろ。……と、アレコレ理由を探っているうちに、思い当たった。これはコリオリの力だ。台風や海の渦の回転方向の原因になっているアレ。

太陽が東から昇って行くのを見れば解るとおり、地球は東に向かって自転している。これを北極から見ると、地球は反時計回りに回っていることになる。(中略)となるのがコリオリの力であり、これによって台風は北半球では必ず反時計回りに回転し、南半球では時計回りになるのである。同様に海にできる渦潮も、北半球では反時計回り。トイレの渦も南半球で時計回りになる。赤道上ではどうなるかと聞かれたら、渦はできないのである。トイレの水はいっぺんにずぞぞぞぞっと吸込まれてゆく。

水や大気の渦と同様、体の表面に現れる渦も、影響を受ける。“つむじ”である。無論、北半球に行けば突然つむじが逆回転になるなどということはない。皮膚に固定された、強い粘性のある渦であるからだ。ところが南半球での滞在が長くなれば、コリオリの力を受けつづけ、次第に渦の向きが逆になってゆく。この変化は細胞の代謝の関係上、だいたい1年ぐらいで完成される。

私がニュージーランドから帰国して約半年、いままさに、私の頭上では南半球で時計回りになったつむじが、反時計回りに戻るプロセスが進行しつつあるのだ! この後頭部のねぐせは、つむじの中心付近でうずとうずが衝突しあってできるものに違いないのである。どの辺から嘘かといえば、2行目ぐらいからである。


  • 朝たまごかけごはん。
  • 昼スパゲティ。
  • 夜もち。