最近の視聴『奥様は首相〜ミセス・プリチャードの挑戦』『ER XIII』

2週間遅れぐらいで観てる。

『奥様は首相』は最終回が尻切れで撮れてなかった。くやしい。この作品忙しくて第2話まで観てなかったんだけど、たまたま第3話を目にして引き込まれた。

単に“主婦がイギリスの首相になったら”で終わる、甘いコメディ・ドラマだと思っていたが、甘いのは自分だった。首相どころか内閣はほとんど女性という凄いシチュエーションのドラマだったのだ。そしてこのトンデモ設定をトンデモと割り切らない。なんでこういう内閣となったかを事細かに設定し(たとえば内相は労働党からの移籍だとか)、40台50台の女性がわんさと出てきて、キチンとハードな政治劇をやってる。これは凄い! 完全な男女逆転劇である。そうすることで、“政治ドラマ”という枠に新鮮さと独特の感性を折織り入れて、政治のダイナミズムを十分に感じさせる作りとしている。これはもうSFと言ってもいい手法だ。

もちろんこれはコメディ・ドラマだから、あくまでラストは爽快に、ヘヴィになりすぎないように作ってあるんだけど、劇のスピード感やダイナミズムは、やはり設定の作りこみをちゃんとやった所にあると思う。現代イギリスの政治がローロッパをどう意識して行われているかという状況もよく見えて、新鮮で良いドラマだった。もういちどしっかり観たいな。


『ER XIII』はオープニング曲が変わってちょっとびっくり。ていうかテーマ曲無しなのね。ちょっとさびしい。

しかしいい加減13年もやって……と毎シーズンごとに思うものの、やはり凄まじいクオリティで引き込まれてしまう。あのカメラワーク、あのスピード感、観るたびにはあーっと感じ入ってしまう。

しかしオリジナルも凄いが、恐るべきは日本語版のクオリティ。声優が適切すぎてヤバい。今回産婦人科医役に此島愛子を当ててるんだが、たぶん声質的にもミスキャストギリギリなのに、声が聞こえただけで泣けてきた。なんだよその優しさと力強さを兼ね備えた声はよお。