銀河はなぜ美しくないのか。

gasoline2008-06-13


僕らの住んでる天の川銀河の構造は、これまでありとあらゆるSF小説・映画・テレビで刷り込まれてきた美しい渦巻銀河のソレよりも、棒渦巻銀河に近いそうだ。あの美しいアンドロメダ銀河のような、何本もの星の束が渦巻くかたちじゃあなく、昔の営団地下鉄のマークをひしゃげさせたみたいな、棒の両端からヒゲがぴょろっと出てくるっとなったヤツだ。
もしホントに棒渦巻銀河なら、新スタートレックのオープニングも、スター・ウォーズ 帝国の逆襲のエンディングも否定されちゃったのかもしれない(あ、スター・ウォーズは舞台が天の川銀河と違うかも知れないから否定はされないか)。『スタープレックス』の渦巻銀河は何故美しいのかという命題もキャンセルだ。
そう。我々の棒渦巻銀河は、渦巻銀河ほど美しくない! これは凄くSF的な感動だ。
自分たちの住む地球ほど美しい星はない。これはガガーリン以降なんとなく人間のコンセンサスとなってるような気がする。同じように、自分たちの住む銀河が、アンドロメダ銀河のようにとても美しい銀河であるというのは、科学的な背景以上に情緒として受け入れやすいものだったと思う。
ところが違った。自分たちの銀河は、自分たち自身が客観的に見てそれほど美しくないと思う、凡庸でありふれた2本の渦状肢しか持たない銀河だった。
そう想像するだけでゾクゾクする。僕らは特別に美しいところには住んでいない。特別じゃない生き物だ。地球だって同じかもしれない。その辺の恒星に行ったら地球型なのに明らかに地球より美しいと思える惑星がゴロゴロころがってるかもしれないんだ。

写真は全然関係ないが夜のアジサイ