社会のことをちっともしらない。

“CAN CAM”の広告で『OL本命スタイル対決』と出ているんだけど、よく考えたらOLって昔から聞く言葉なのに、どういうひとのことを指すのかいまだにわからない。
いろいろ考えてズバリ書いてみるが、社内でキャリアアップの予定の無く働いてるヒトのことを言うのだろうか? そういう定義なら、私もOLだ。いやLじゃないな、まあ政治的に正しく言えばオフィスパーソンだ。
出世の可能性のある、サラリーマンやってる女性はOLじゃないのか。たしかに営業職やってると、ファッションはCANCAMのとはちと違うと思うが、たとえばマーケティング部や企画部で血ヘド吐いてぶっ倒れるまでがんばってるおねえさんたちに、OLコンシャスなファッションは適さないのか。……想像してみたが、確かに似合わんな。いや似合う似合わんの問題じゃなかった。定義論だよ。まして昼夜無くモニタと向き合ってるエンジニアは?
女性誌に出るぐらいだから女性が自発的に自らをOLと呼ぶこともあろうし、実際そう自称してるヒトにあったこともあるが、どのくらいのひとが自分をOLだと考えているのか。「私は派遣の営業アシスタントです」と「私はOLです」は同義なのか。
いや実は、OLとはファッションの定義のみで生きる言葉で、だとすれば彼女は「私はゴスロリです」と同じノリでそう自称したに過ぎないのか。
子供の頃、OLとはもっと明確に定義されていた、実体ある職業に感じられた。でも、いまオトナになってみると、よくわからないあやふやなものに感じられる。
いや、昔はほんとうに明確だったのに、21世紀になって社会の構造が変わって、OLが意味をなさなくなってしまったのか。