戦争

じつはさいきん、ニューズウィークとかで、アメリカのひとが書いてる記事を読んでいらい、ちょっとアメリカに同情してるのだ。利権とか覇権とかもあるけど、やっぱり、あのひとたちはあのひとたちなりに、正しいことをしてきたし、これからもしてゆくと、信じてるわけで。報われない正義って、すごく哀しいなあ。

こんなの言いかたひとつだけど、フランスやドイツは、いまから戦後復興に尽くすよと言ってるわけで、戦争っていういちばんきたない部分をアメリカにやらせといて、おいしいとこだけもってけるわけだ。イギリスですら、パレスチナ国家のことも忘れてないよと、アメさんとはちょっと違うとこを見せつけてる。せかいのひとびとは、こっちのほうがまだフェアだと思うだろう。

このせんそうは、ヨーロッパのかちだ。ユニオンになって、国家どうしのディベートの練習をたっぷりつんだヨーロッパは、よりひろい視野でせかいをみて、せかいに受け入れられやすい甘い主張をかかげた。戦争はしない、あくまで話し合いで。

アメリカは不器用だった。むかしながらのいっぽんぎの正義をふりかざして、あいそつかされるアメリカ。すごく可哀想に思える。

それから石油やら軍需産業やら経済利権どうこうを強調しすぎるのは、なんかアレだ。たしかにテキサスのおっちゃんはアレだけど、それはフレンチもゲルマンもおなじだろうし、だいいち隣国の戦争の尻馬に乗って経済復興し鉄のトライアングルなんて外国の近代史書に必ず載るような政官民一体の経済体制をつくりあげ各国で暴動が起こるぐらいモノを輸出しまくり発展途上国を安い工場ぐらいにしか考えずはてはアメリカの一等地を買収しまくるにいたったエコノミックアニマルの末裔としては、そんなこというと、ぎゃくにはずかしいぐらいだ。